低酸素トレーニング

低酸素トレーニングとは

トップアスリートの中には標高3500m級の高地でトレーニングを行う選手もいます。高地は酸素濃度が地上の約21.9%に比べると低く、その環境でトレーニングすることにより、ヘモグロビン(Hb)の量が増えたりして、酸素を効率よく体内に取り込む能力が高まります。

スポーツ選手の運動能力は肺から取り込まれる酸素を血液中にいかに多く溶け込ませるかによって左右されます。

その能力は血液中のヘモグロビン(Hb)の量により決まります。ヘモグロビン(Hb)と酸素の結合度を表す指標を酸素飽和度といいますが、この酸素飽和度は温度、血液PH 等で変化します。

運動時に体温が上昇すれば酸素飽和度は高くなり、乳酸等の発生により血液PH が高くなると酸素飽和度は逆に低下してしまうのです。また、酸素分圧が低くなっても酸素飽和度は低下するので、高地のような気圧の低い所では酸素飽和度も低下してしまいます。しかし、問題となる高さは3000m以上になります。このような高地では、不足する酸素輸送を補うためにHb 量が増加する。これを狙ったのが高地トレーニングです。幾つかの報告によれば、準高地と呼ばれる2500 mでも同様のトレーニング効果があるといわれています。

低酸素トレーニングの効果

マラソン選手たちが高所トレーニングにより運動能力向上の成果をあげています。この成果は有酸素運動系の機能が向上したためです。この成果をもとに、高所による有酸素運動を実施して、一般の人達の肥満対策に利用し、社会問題である成人病予防に役立てたいと考えます。

飽食の時代といわれる現代では、本来、健康を維持するために重要な役割を果たしている体脂肪が、現代人の過食と運動不足により、肥満を招いてさまざまな病気を引き起こしています。肥満が原因で起こる病気には動脈硬化症、高血圧症、糖尿病、通風、関節炎、腎疾患などがあります。

肥満を解決するには、余分な脂肪を体内に貯えないようにすることが解決の道ですが、私たちの体は、脂肪の合成、分解、蓄積がたえず「脂肪細胞」と呼ばれる細胞の中で行われ、脂肪細胞は大きくなったり、数が増えたりします。

「低酸素室」において有酸素運動を行うことは、平酸素での有酸素運動に比べ相対的運動強

度が高くなり、細胞組織の低酸素状態を一層促進することになる。このように「低酸素室」での有酸素運動は、一定期間継続すると、組織への酸素運搬機能が急性適応から次第に効率的な慢性適応へ移行することになります。

これが高所順化であり、この効果を利用して、一定期間「低酸素室」で有酸素運動行うことにより一般の人達の肥満対策を行なうものであります。

高所トレーニングは、長距離ランナーの能力向上の手法で取り入れられており、充分実績データを残している方法です。この実績をもとに一般の肥満対策に応用しようとするものです。

肥満は、体脂肪を減少することが目的ですから、うっすらと汗をかく程度の有酸素運動が中心で、これを継続することによりダイエットを目指すものです。